偏見かもしれませんが世間一般では、”デザイン”と聞くと「お金ばかりとって最先端の奇抜な形を作る」と捉えがちですが、そうではないと思います。
「使う人が使いやすく、使っていて気持ちいいと思うモノを形にする」ことなのではないでしょうか。
具体的には、やみくもに過度な装飾をほどこすのではなく、シンプルなデザインを心掛けています。
シンプルにしようとするほど難しいことも事実ですが、そこには凛とした、潔い美しさが存在します。そうすることで、時の流れに風化しない普遍性が住まいに生まれるのです。
住まいは人が何十年に渡り住み続ける拠りどころですから、一過性の流行や過剰な装飾は必要ではありません。
住まいにおけるデザインは、流行や世間体や見栄に対してではなく、住まい手と町並みに対して行われるべきである、と考えています。
全体のバランスはもちろん、ひとつひとつの細部にこだわって精度を上げることの積み重ねが、最終的にひとつの住まいとなって完成したとき、図面だけでは表現されない上質な空間として出現します。
そう感じられる「住まい」を提供し続けていきたいと思います。