大手メーカーの広告・チラシを見ても各社に共通しているのは、キッチンや風呂などの住宅設備に非常に力を入れているということです。
「当社ではこんなに豪華な設備が標準でついています」と言わんばかりの素敵な写真が紙面に彩りを加えています。


 確かに、住宅に設備は必要不可欠なモノで、奥様方には一番関心のあることでしょうから、それだけで全てが決定してしまうと思われがちです。しかし住宅には設備だけでなく、断熱や構造など考えなければならない大切なことやお金のかかることは他にもたくさんあるのです。

 設備については、総予算との折り合いを上手につけながら建主さんが本当にほしい思う機能をピックアップしていくこと、メーカー既製品しか選択肢がない訳ではないということをしっかりと認識してもらうこと、一過性の流行に惑わされて不要な機能にまでムダな予算を割かないようにすること、導入コストだけでなくランニングコストも見据えた計画をたてること、が大切であると考えています。



 設備機器の寿命は建物本体よりも短いため、システムは極力シンプルなものを採用してメンテナンスがしやすくしておくこと、トラブルがあったときに交換が容易な納まりとしておくこと、を心がけた提案を行っています。