屋 外 の デ ッ キ ・ 格 子 材
ウリン(外観)
ウリン(内観)
セランガンバツ(外観)
セランガンバツ(内観)
ウエスタンレッドシダー(外観)
ウエスタンレッドシダー(内観)
屋外で使用する木材は最低でも10年以上の耐久性があるものを採用します。
ただし、劣化や色落ちという変化がついてまわりますので、採用にあたってはそれらの材料特性を建主さんが理解しておくことが大切で、塗装などの定期的なメンテナンスも必要となります。
ウリンはインドネシア・マレーシア原産で、アイアンウッド(鉄木)と呼ばれるほど、堅くて重く超耐久性があります。
水・海水、シロアリ・フナクイムシ虫等の害虫に強いため、腐りにくくウッドデッキに最適な木材です。
この耐久性は、樹液内に多量に含まれるポリフェノールの恩恵なのですが、実はこれがウリンの欠点でもある色落ち(アクが出る)の原因です。ポリフェノールはワイン等に含まれている成分で人畜無害ですが、設置場所には注意が必要(家庭用のハイターで落とすことが可能)です。
ウリンは薬剤処理不要・無塗装で30年以上の耐久性。加工性に難がありますが、耐久性とメンテナンスの楽さを考えるとウリンが最高でしょう。
【実例:WH 〜WAndering House、遠望のカゴ、風洞の家、Platform House】
セランガンバツは東南アジア一帯を原産とする硬木です。
色目は黄褐色~薄褐色で、木目は細かく、美しいウッドデッキ材のひとつです。
暴れ(反り)がでますが、人工乾燥材では比較的でにくくなっています。
多少のピンホール(虫食い)が見られますが、施工後の虫害の心配はありません。
耐久性は20年弱とウリンより劣りますが、従来よりウッドデッキ材としての使用実績は長く、多くの公共物件等で採用されています。
ウリンほど硬くないので扱いやすく、色落ち(アクが出る)することもありません。
多少ねじれが生じる場合がありますが、下地材にしっかりビス留めすることで防げます。
【実例:花火を臨む家、ピアノハウス、良く食べ良く眠る家、Harmony House】
ウェスタンレッドシダーはカナダ太平洋沿岸地域を原産とする常緑針葉樹です。
別名:米杉とも呼ばれていますが、正確には日本の「杉」と同種ではなく、木曽五木の一つである「ネズコ」(別名:クロベ)と同種のヒノキ科ネズコ属の樹木です。
耐久性は上記2種には劣るものの、木理通直で狂いが少なく、加工性が良好で、成長過程で生成される油性抽出成分が自らの耐候性と優れた防腐防虫効果を発揮します。
流通ツーバイ材規格の厚さ(38mm)を活かして耐候性をカバーし、予算が厳しい場合や建物への荷重負担を軽くしたい場合などにはこちらを採用しています。
【実例:バルコニーを囲む家、スリーコートハウス】