リ カ ー ボ ネ イ ト(装飾材)

階段の蹴込み板に乳白色5ミリ, その裏に照明を計画

障子紙の代わりに和紙調のものを

ガラスの代用として引き戸に使えば動きもスムース

耐候性をもたせたものは屋外の目隠しにも

 近年、住宅にもプラスチックが使われることが増えてきました。
 このポリカーボネイトはその代表格。
 プラスチックだから燃えやすいということはなく、火元が離れていると自然に消火する自消効果をもった耐熱性のある難燃材料です。
 軽い上に強靭で特に耐衝撃性に優れているという物理特性を持ち、アクリルと並ぶ透明度の高さからガラスの代替=意匠建材として使用できます。
 厚みは3mm〜5mmのものが主流で、中空層を持たせた10mmのものもあります。
 乳白色や透明(クリア)をよく採用しますが、色は多彩で商業用として販売されているビビットなものも見逃せません。

 その軽さを活かし、内部の建具や階段の蹴込み板に使うことが多いのですが、照明を考えながら一緒に計画するととても豊かな表情を住まいに与えることもできる素材です。

 加工しやすく扱いやすい材料ですから、採用すること自体は簡単なのですが、すっきりと見せるためにはデザインセンスが必要でしょう。
 ただ使ったというだけでキレイに納められなければ、プラスチックっぽいチーブさが際立って野暮せったく感じることがありますので、使用する面積や他の材料との相性などにも充分配慮することが大切です。