官 材 塗 り(壁・天井材)

塗り壁には独特の優しい表情がありますが...

熟練の技とヒビ割れ対策が不可欠

着色プラスター塗り

タナクリーム(薄塗りしっくい)塗り:壁面

 一時期、住宅の内壁仕上げと言えばクロス貼りが大半を占めていましたが、健康ブームやシックハウス対策として左官塗りの内壁が見直されてきました。
 特に珪藻土はその代表格で、成分は良く知らなくても使いたいと思っている方も多いようです。

 珪藻土はプランクトンの死骸が化石化したもので、本来は白色をしており純度100%のものは安価ですが、メーカー調合品になると接着材を混入して施工性をよくしてあるものがほとんどで、調湿吸湿性能も若干劣ることは否めません。
 左官壁は職人の手間賃が比較的高めなので材工単価も高くなり使用するのであれば大きな面積としなければ高上がりになりやすいこと、ひび割れ対策として万全の下地作りをしておかなければならないことを把握した上で選択した方がよいでしょう。
 左官は常にひび割れとの闘いがついてまわります (対策には細心の注意をもって施工してもらっています)ので、ずっと綺麗なままがよくてひび割れも一切嫌だという方にとってはクレームの対象となりやすいのが現状です。


 塗り壁にしたときの何とも言えない独特の質感は設計者としても大変魅力的です。
 近年では広く知られている珪藻土以外にも、高価な天然白州セラミック材や墨パウダー混入の塗り材が発売されてきていますが、写真の着色プラスター塗りやタナクリーム(薄塗りしっくい)塗りなどは使いやすいと思います。